赤外線トリガーとは 何ができるのか ※本記事は未完です
イノシシ箱罠用の赤外線トリガーの紹介をします。高度な電気の知識は不要でお金もあまりかかりません。電子工作の心得のある人ならすぐできると思います。興味のある方は参考にしてください。YouTubeにアップしていますが、その動画の補足として本記事を公開します。
安価に作れる赤外線トリガー /主要部品の紹介編 https://youtu.be/UlqV060SfDA?si=5U4iu1W2Ce-Rey2h
安価に作れる赤外線トリガー/実践編 https://youtu.be/UlqV060SfDA?si=RQqm3VQoVUTUwTKA
イノシシ箱罠で主に採用されている「蹴り糸」式のトリガーでは、幼獣はともかく警戒心の強い成獣はなかなかかかりませんね。蹴り糸より奥には進まない、蹴り糸を避けて奥のエサを食べる等、イノシシはなかなか狡猾です。はじめは餌付けのため蹴り糸を張らず何日も何日も餌付けをしてイノシシが奥まで入るようになったら蹴り糸をセットする、などのテクニックを使う人もいるようですね。
そんな場合に有効なのが赤外線トリガーです。蹴り糸方式のトリガーと決定的に違うのは赤外線を使ったトリガーでは、非接触で扉を落とすことができることです。赤外線は人間にもイノシシにも見えません。蹴り糸の張り方、材質、張るタイミングなど関係なく(それらのテクニックは不要)、とにかくイノシシが奥まで入りさえすればトリガーが作動、扉が落ちます。
ここで紹介するのは、赤外線遮断型のトリガーです。箱罠の側面に赤外線LEDと、それを受光する赤外線受光センサーを対面に配置します。赤外線受光センサーが赤外線を受光している間は何も起きませんが、何か物体(イノシシ)が赤外線LED、赤外線受光センサーの中に入り赤外線が遮断されることでリレーがONになり、リレーに接続されたソレノイドを駆動して扉が落ちます。
かなめの部品(電子回路基板)はAmazonで販売されています。2枚の基板で構成されていて、片方が赤外線を送る側で、片方が赤外線を受光してリレーを制御する基板です。
入手先 Amazon https://amzn.to/498280Y
まず動作確認をしてみましょう。
この商品は基板のピンヘッダの刺す位置によって、いろいろと機能変更ができますが、イノシシ箱罠用として使用する場合は下の画像のように刺してください。※ジャンパーピンは手で引っ張ると抜けます。
動作確認として、2枚の基板を向かい合わせて配置する、その間に板などをもっていくと赤外線遮断確認のLED(緑色)が点灯し同時に赤LEDが一定時間点灯の後消灯すると思います。
上の画像では、間にあるのは板に見えますが5㎝の角材です。緑色LEDは赤外線の遮断を検知している間、点灯します。赤外線の遮断がなければ(赤外線を受光している間は)消灯しています。角材が間に入ると赤外線が遮断されますが、赤外線遮断を検知すると緑色LEDが点灯して同時にリレーがONになります。そして一定時間後にOFFになります。※これはトリガーモードの設定により他の動作もできます。たとえば、赤外線の遮断を検知するたびにリレーのオンオフを繰り返す、など。
このリレーがONの時間を設定するのが、基板上の半固定抵抗です。右にまわすほどリレーのON時間が長くなります。箱罠のトリガーとしてソレノイドやモーターを駆動する場合は数秒でいいでしょう。というか、ソレノイドの場合は長時間、1分以上通電するとソレノイド本体が過熱して発煙、発火の恐れがあります。
基板上の部品の説明
赤外線受信部と制御基板
1 赤外線受信モジュール
2 緑色LED 赤外線の遮光を検出すると点灯する
3 赤色LED リレーがONの時に点灯する
4 リレー
5 リレー出力端子 ここにソレノイド(あるいはモーター)を接続する
6 DCジャック 12Vを供給する
7 半固定抵抗 リレーのON時間を調整する
8 トリガーモードの設定
9 マイコン 各種制御を行う
10 電源部(3端子レギュレーター) 12Vを5Vに変換する
送光部 赤外線を出すほうの基板です
1 赤外線発光LED
2 緑色LED この基板が動作中は点滅しています
3 DCジャック
4 電源部(3端子レギュレータ)
5 マイコン
6 赤外線出力の切替 High か Low (高 /低)
ソレノイドについて
扉を落とすアクチュエーターとしてモーターで糸を巻き付けて扉を落とす方法がありますが、私はソレノイドを使用しました。ソレノイドというのは簡単にいえば電磁石です。電気を流すと、鉄芯を引き込みます。ソレノイドの特徴として、鉄芯を長く出すほど吸引力が弱くなります。そのため箱罠扉を落とすには、鉄芯を出す長さは数ミリ程度にします。
最初は下の画像のような仕組みで扉を落とすようにしていました。シンプルでいいんですけどソレノイドが高価です。溶接の必要もないので作りやすいですね。
1,400円のソレノイドで落とすことができました。10キロくらいの扉を落とすことができます。
回転レバーと呼んでいますが、既製品があるわけでもなく自作しました。以下の画像を参考にしてください。
センサープレートの製作
配線
赤外線受光センサー、赤外線LEDには極性(向き)があるので気をつけてください。赤外線受光センサーは3本足で基板についていた状態と同じように配線、半田づけします。
赤外線LEDですが、これも極性があります。逆に接続すると発光しません。よく見るとパッケージにカソード(マイナス)側を示す印があるのですが分かりづらいので、はずす前に赤外線LEDの足にマジックペンで印をつけておくといいです。
基板上の部品以外に必要なもの(部品など)
主要な回路は基板上で完結していますが、実際に使う場合、細かな部品が必要なのでそれらを書いておきます。
部品 | 画像 | 用途 | 入手先 | 価格 |
ワニ口クリップ | バッテリーに接続します | |||
ヒューズホルダー | 3~5アンペア | |||
ダイオード | リレーの接点保護 | |||
2芯ケーブル | ||||
3芯ケーブル | ||||
アルミ板 | ||||
アクリル板 | ||||
課題点
課題点
この基板をイノシシ箱罠に使用する場合、いくつか問題点があります。昼間も稼働させると高い確率で誤作動を起こします。24時間稼働させていて、夕方見に行くと扉が閉まっていた、ということがあります。箱罠の中は空、トレイルカメラを確認しても動物の侵入はない。
原因は、たぶん自然光だと思われます。白昼、自然光の環境でLED1個の光量はあまりに非力です。
他に原因として考えるなら、野鳥や蝶々などが侵入して赤外線を遮ったか…..。
解決策として、夜間のみ稼働させる。
赤外線受光センサーにパイプを付ける。
コメント
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ブログを立ち上げましたが、投稿がなかなか進みません。